【シュタイナーの宇宙諸力の影響論】

地震、津波は、地球上の自然諸力の影響である、
と、一応いえるでしょう。
しかし、シュタイナーは、人間の意志と、
自然現象との間に、まるで関係がない、とは
みていないです、ね。
彼は、物質世界と精神世界の相互作用の中で、
いかに人間存在が進化していくのか、
そして、人間存在の進化と宇宙の進化との相互作用を
みようとします。
だから、かなり迂遠な見方をするともいえるし、
遠大な大法螺話をするとも、受け取られます。
また、宇宙の開始は、土星から始まるという
彼独特の宇宙存在論を用意しますが、
その存在論は、通常の実証科学的なものでは
ありえない。
このあたりの時空の存在論的統一の破れが、
土星から始まるという彼の仮説は大胆でもあるし、
時間性というものを土星存在と結びつけます。
7惑星のうち、土星だけがどうして環をもつのか。
その環を生命性とし、土星本体を死性とします。
そして、遠い惑星、
つまり、土星、木星、火星の諸力が地球の深いところに
影響を与えていく、と。
そして、近い惑星、
つまり、太陽、(月)、水星、金星が、
地球の浅いところ、地表の近いところに
影響を与えていく、と。
そして、地表近くの宇宙諸力を石灰がかき集め、
地中深いところの宇宙諸力を石英、珪酸質が粘土を
介して、地表に運んでいく、と。
どうして、そういう説をシュタイナーが展開するのか、
あるいは、展開できるのかは、不思議です。
で、上記の仮説に基づき、植物の成長は、
いったい、どんな仕組みによりなされるのか、
植物成長は、どんな宇宙諸力を受けているのか、と。
で、こちらが直観的に同意できることは、
植物の緑は、太陽エネルギーに関連していること。
太陽エネルギーのエッセンスが植物の緑として
結実していること。
つまり、目で見える太陽光線の黄金色の補色が
緑として、植物に集約されていることです、ね。
植物がこうした宇宙諸力を受けていると仮定すれば、
鉱物、動物、人間も、
当然、宇宙諸力の影響を受けているだろう、と。
当然、影響というのは、良い影響と悪い影響がある
と思います、ね。
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