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【KillerCoilの秘密】 【齋藤孝の「ざっくり!西洋哲学」 (既刊「西洋思想」と同内容)】
頭だけ使うお仕事には
違和感があり、
身体を使うことと
身体論の博士論文を書くことに
青春を費やした、
というのが、
すっかりタレント先生になった
齋藤孝である。
最初、『呼吸入門』から拝見して、
『FBI心理分析官』を薦めるあたりにきて、
その後、
声にだして、とか
三色ボールペンで、など
安直本を出しだしてから、
こちらは距離をおき疎遠になった。
身体を動かさないと
ノイローゼに陥る体質のヒトなのかと
そんな感じで、
彼の初期活動をみていたにすぎない。
ところが、
最近、彼の「ざっくり」シリーズ5冊のうち、
西洋哲学(タイトル西洋思想と同じ内容)について、
齋藤自身の思想形成が開陳されており、
ありきたりの解説書ではないことが
了解された。
つまり、本人が哲学上の先輩たちに
どう向き合い、何を自分が感じたのか、
そういう向き合い関係が
開陳されるのは、
学術書ではないからでもあり、
すっかり、
教育啓蒙家になっているから
ともいえる。
心情的に、彼は、ニーチェから
元気をもらっている様子である。
実務家として生きるのであれば、
ニーチェから影響を受けようが
それは、各自の選択なので、
本人の趣味になる。
もっとも、思想には、それなりの毒が
盛り込まれているので、単純に受け入れる
だけでは、毒が直接に心身に侵襲してくる。
つまり、借りた思想の毒素にやられる、と。
哲学大好きのオカルトマニアさんに、
この「ざっくり!西洋哲学」をお薦め
しておきましょう。
ただ、富増彰成と比較すると、
齋藤孝には神秘学と神学の要素が
やや薄いので、齋藤の身体論の壁が
邪魔しているともいえる。
つまり、オカルトを抜かして、身体カルトに
走る傾向が前にでてしまうので。
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