寺尾誠『歴史哲学への誘い』卒読

【寺尾誠『歴史哲学への誘い』卒読】

巻末近くにある「自伝的小史」(p.428-)、
これにてこれまで語られざる家庭環境を
知ることに。
全体としてみれば、
本人を含めた日本の左翼文脈の整理史でもあり、
結局、そこから抜けきれなかったのは、
最後まで大学に固執したためとも考えられるところ、
「全世界獲得」という若き日の衝動と、
最期まで付き合った歴史研究家の半自伝ともいえます。
ちょうど、
こちらが寺尾氏と遭遇したのは、
1973、1974年の二年間で(?)、
『価値の社会経済史』の原稿書きの頃だった。
こちらは、駆け込み寺的に寺尾ゼミとのかかわりを
もった経緯があり、付き合いは院時代の二年間です。
何かを吸収したとすれば、マルクス批判の方法です、ね。
これは二年目の院時代の前期演習にて、
マルクス批判のノウハウを
伝授する狙いで、開陳された。
前期では付随的に大塚久雄『共同体の基礎理論』批判も開陳でした。
後期演習では、
M.ウェーバーの『経済と社会』の原書に基づいて、
分業論の箇所を解説するというものだった。
ところで、
畏友の岩井隆夫氏から贈呈を受けたのは、
行政書士試験の７日前頃だった。
やっと、本日、卒読することに。
ダ=ヴィーン∀!!

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