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【キラーコイルの秘密】
【松本清張『北一輝論』は面白い?(再掲載1359)】
小説の類は
ドラマ化されると拝見するも、
松本清張で面白いのは
『北一輝論』とみている。
極闇情念系。
世の中に対して彼は恨みを抱いている。
そういうものが
カタルシスとして
読者に作用するともいえる。
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https://plaza.rakuten.co.jp/juksmile/diary/202007030004/
【宝石コイルの技術386
松本清張『北一輝論』は面白い?】
いきなり拝見するのは、
北の国体論についての第2編から。
いかにして、万世一系を乱臣賊史に塗り替えるのかの
魔法レトレックを、加藤弘之から拝借しているかを暴露していく。
もっとも、それは肯定的な暴露だが。
なにせ、当時の北は23歳の一介の素人同然の論争者としての
登場なので、図書館で調べたものをあちこちから拝借するのは、
やむを得ないとして同情的である。
もっとも、当時の法的状況からすれば、
国賊、反逆罪の鉄槌を下されかねない時世の中で、
よくぞ、当時の国体論解体に果敢に挑戦した勇気を
称える。
ちなみに、
北の論法の基盤は、
進化論と、
系統主義が
特徴であり、
進化的歴史意識が濃厚である。
ところで、
amazonレビューをみていると、
前半はむつかしく、後半はとりこみやすい、
とするものがいるところ、
こちらの関心は、国体論の構成だけなので、
やはり、検討の主は、第2編「「国体論」の粉本」なので、
前半が重要である。
後半というのは、おそらく、久野収と松本清張の対談のことを
さしていると思われる。
社会科学的素養がないと、
政治思想、権力思想の論の構成について
関心がわかないのは当然かもしれない。
この点、丸山真男は、心情と論理により、
超国家主義を断罪するものだから、
これは、ほとんど、レトリック操作に堕してしまう。
よほど、彼の兵隊経験に恨みつらみがあり、
それを政治論に投影している感がどうしても残る。
まぁ、共産党シンパであった松本清張によれば、
天皇教縮小のロジックに関心をもつのは当然であり、
どうして、この日本に特殊天皇制などというものがありえるのか、
それが人畜無害であるのを願う心情性は、松本の幼少期の貧困に
基づいている。
だが、サヨク的思考回路は、分析には適合しても、
政策には不適合であり、この日本では政策家にはなれないので、
日本の外にある旧ソ連マルクス主義または中国共産党を
賛美していく心情回路に同調してしまうところがある。
しかし、日本共産党は、中小零細企業の味方に進化してしまったらしい。
もっとも、税務署が、民商を暗黙のうち敵視しているのは変わらない。
憲法判例にも、民商狙い撃ちの判例が多々残っている。
それにしても、松本清張を愛読書とする人は、
幼少期に恵まれていないか、暗い心情の持ち主に多いみたい。
ドラマ化されたものなどは、やはり、暗い心情が落とされている。
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