【農業、医学、哲学、宗教、歴史】

シュタイナーといえば、
オカルティストのイメージが濃厚のところ、
現代人が彼の業績の何に注目するかというと、
ひとつは、実利的な観点からみると、
どうかということで、
農業、医学、
こういう分野でいかなる威力を発揮しているのか、
そういうところに注目します。
何をみても、聞いても、
天体宇宙論のドグマというものに
浸透されているのが、彼の認識の枠組みの特徴に
なっています。
また、自身のカント的偏向を
ゲーテに依拠することで、
是正した。
つまり、
カント的二律背反の認識パラドックスを
ゲーテ的に是正していった。
カントからゲーテへ、
これが、彼の思想的歩みの特徴のところ、
途中で、ニーチェへの親近性を示しています。
価値転換の方法のヒントとして、
ニーチェをくぐったともいえるでしょう。
しかし、まぁ、こちらとしては、
彼の認識論的偏向というものが、
まず、気に入らない。
とくに、『四次元』論考などに、
彼の認識論好みがよく現れています。
さて、
彼の天体宇宙論はどこからきたのかというと、
それは、古代・中世の秘儀参入などがヒントにされたと、
こちらは見ています。
占星術、錬金術をかなり取り込んでいる、と。
それで、
こちらが注目するのは、
彼の宇宙意識論と鉱物論の関連です、ね。
ドグマ的に論が構築されているところ、
それでも、示唆的なヒントがいたるところにあります。
彼の農業論にしても、
鉱物の植物への影響論ですから。
そして、
現代は、鉱物的世界の真っ盛りともいえるでしょう。
電子素材などは、人為的に鉱物を作り出したもので、
まさに、鉱物王国の一分野が電子素材ともいえます。
そして、この鉱物時代の次は、
植物時代の木星紀と彼はみており、
つまり、バイオ技術が中心になっていく、と。
鉱物活用からバイオ技術への移行。
これが、地球紀から木星紀への移行であり、
時代の大きな変化である、と。
それは、おそらく数千年のスパンでみています。
植物界を自由自在に操作していく、と。
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