【祝詞はわからないことが多い】

【祝詞はわからないことが多い】


祝詞を解説していくことは、
なにぶんにも旧いことなので、
現代人の感覚では不明なことが多く、
合理化して説明しているだけである、と。
だから、すらすらと、解説しているようにみえて、
実は、かなりの難儀である、と。
また、祝詞の性質は、
宣命、
寿詞、
鎮護(いわい)詞、
とあるが、
この三種の性質が入り乱れて混入しまくっている、とか。
また、誰が何に対して奏上しているのか、
主語、述語関係が不明のことも多い。
さらには、新作の祝詞の追加などもなされ、
新旧混在しているとも・・・・。
いずれにしろ、
祝詞の基本は、賞賛、賛美であり、
付随的に、帰服、服従の詞がちりばめられている。
一応、折口先生による祝詞解説の検討は終了です。
解説してあるのは、
祈年祭、
龍田風神祭、
大殿祭、
六月晦大祓、
鎮火祭、
出雲国造神賀詞、
中臣寿詞、
の7祝詞である。
あと、
解説の不足しているものは、
次田潤先生の『祝詞新講』の戦前版で
補充の予定である。
こうした二人の学者先生の注釈と、
実際の行法者の口伝をつき合わせて、
合理的な部分を抽出していくのである。
単に、祝詞を唱えるのではなく、
行法もしないと、祝詞は有効化されないと、
されている。
いずれにしろ、対象に向けて、賞賛の詞を
列挙提示していく。すると、言=詞=事が未分化で、
神霊の威力が発揮されると感じたのが古代の儀式であった。
あとは、宮中が年中行事として、
いかなる祝詞行事をされているのかは、
宮中関係者ではないので不知である。
また、民間で神業と称して、
いろんなところで、
どんな神界劇を演出されているのかも不知である。

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