【憑物呪法全書(原書房)】

【憑物呪法全書(原書房)】


修験道研究家・宮家準の
『日本宗教の構造』を
ぱらぱら見ていると、
現世利益と、
憑物落とし、
の二項目があり、
この宮家先生は、
宗教の価値とか内面などよりは、
宗教儀礼という外面装置から入ったとあります。
祭祀装置、儀礼装置という現象面から入るのは、
ある意味で、確実ともいえるでしょう、ね。
外面的には、シンボルの操作、組合せ、
そういうものにより特定祭祀装置を構築していきます。
で、修験道系の本体は、不動明王、であることも
了解されていきます。役神は護法童子です、ね。
そして、その中心は、除災である、と。
除災を経由して、現世利益を斟酌していく、と。
で、宮家先生が紹介していた
『霊狐使用の口伝』は、
内容齟齬で、こちらは気合系の除霊師の
まとめ本でしたが、普通の霊狐の定義とは
ちがった意味を付与しており、潜在意識の統合状態を
霊狐としており、ちと、これは、普通の本でした。
この著者には、他に、『交霊祈祷術問答集』などが
ありますが、あまり、深入りするものではないようで。
戦前の気合系の霊術家の1人なのでしょう、ね。
こうした分野への手がかりは、
柳田國男の「おとら狐の話」、
水木しげるの『憑物百怪』、
石塚尊俊の『日本の憑きもの』、
豊島泰国の『図解憑物呪法全書』、
などを予定しています。
小松和彦、中村雅彦、宮家準などの先生は、
研究家の立場が強いので、実践知の入手は
別途経路になります。

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