【宇宙創成ムスビの原理】

【宇宙創成ムスビの原理】


祭祀装置の構造は、
神迎え、
神あそび、
神送り、
などを通じて、
神に祈願することが基本と仮説できる。
しかし、祈願に際して、
供え物、神餞を提供、贈与し、
しかるのちに、返礼を受けるのが、
どうも、文化人類学上の共通事項のようだ。
それで、送り先の神は、他界の神とされ、
現世の向こう側とされる。
つまり、見えない世界を、一応、他界とするのである。
そして、
他界の豊饒を、供え物を提出することで、現世へと引き出す。
そして、現世、他界、現世、他界、・・・の循環世界を
構築していく。
つまり、それらの循環世界神話の根底には、
生命を作りだすものへの畏怖と感謝の念があると、
想定するのが自然のようなのである。
ちなみに、その供え物の提供には、贖罪提供も含まれる。
宇宙創成ムスビの原理も、
異質の二つの世界の往復循環にありそうである。
こちらのコイルの原理である
対生成、対消滅、左回転螺旋、右回転螺旋、電位差、
そういったものの応用事例は、
豊富な民俗的継承の中に具体化されているのではないかと
仮説することで、いよいよい、他界概念世界の構造を
探索することになりそうである。
折口信夫の構築した国学、神道概論、古事記解釈は、
基本的には、他界概念構造の抽出と現世との関係を
祭祀装置として蘇生さようとしているようにみえる。
折口自身は、
事代主系の系譜であるとの暗黙の了解がある
みたいである。
先住=国津系、渡来=天津系、
そうした自負が、出雲系にはありそうだ。

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