【図解古事記・日本書記(西東社)】
500円本ではなくて、720円本です。
俗にいうコンビニ本に該当するものです。
今回は、これまでになく、
図が豊富で、いろんな参考文献も挙げられています。
監修者は、国学院出身の多田元氏です。
白村江の戦いくらいまでを網羅です、ね。
これは、初心者向けというよりも、
中級者用のまとめ本というところです。
ただ、こういう古代文献は、
ああだった、こうだったと話の筋だけを
追いかけるのでは、単なる物知りになるだけで、
勿体無いことです。
竜馬ブームもよろしいのですが、
さらに、
古代に回帰することは、
さらに、視野を拡大してくれることでしょう。
日本書記の補助とされていた古事記が、
江戸時代の宣長により、
古事記が表に出てきました。
日本固有のものは何か。
宣長は、日本から世界が生まれた、と
解釈していきます。
まぁ、元祖日本天動説です、ね。
誇りを持て、自信を持て、と。
中途半端に、
明治維新とか、
幕末とか、
そういう先祖帰りをすると、
へまりょうたろうなんていう
明治の人はえらかった、
今の人はだめだ、という悲観論を出してきます。
おまえらはだめだといわれて、
喜んでへまりょうたろうを読んでいたのは、
往昔の日本のサラリーマン諸氏でした。
しかし、古事記・日本書記にまで回帰していくと、
そういう明治枠なんていうのは、ぶっ飛んでいきます、ね。
当分、竜馬ブームを飛び越えて、
本格的な先祖帰り現象が続くことでしょう。・・・・
ちなみに、
この青表紙の入門書は、
「普及版」とあり、
よくよく、調べると、
『もう一度学びたい古事記と日本書記』の
「普及版」ということで、
この二書は、内容的には同じみたいである。
普及版ということは、値段を半額にしたということなのだろうか。
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