【マルクス無神存在論の呪縛】

【マルクス無神存在論の呪縛】


持てる者への嫉妬、
権力者への憎悪、
破壊することの残虐、
こうした嫉妬、憎悪、残虐の感情を煽り立てる
反キリスト教としての無神存在論を抱えているのが
マルクスの価値と実践の立場の不二一体性です。
私的所有、これを人類の原罪であると断罪するのが、
エンゲルスの立場であり、エンゲルスの第一ヴァイオリンに
協奏するのが、第二ヴァイオリンのマルクスです、ね。
私的所有を否定するための無神論的立場が、
これが、『経済学・哲学草稿』の第三草稿で、
展開・確立されています。
その多くは、
フォイエルバッハの無神論的思考回路に
依拠しています。
まぁ、私的所有を断罪して否定すれば、
すべのモノゴトがよくなるというのが、
彼の楽天的な発想ですが、
そういう私的所有否定の価値で、
人の意識が制御できるとみたのが、
そもそも、プラトン以来の錯誤の伝統に繋がっています。
無神論の一つの帰結が、私的所有の否定です。
そういう大枠を無視して、
マルクスを使いこなそうと思っても、
綻びが露呈します。
部分的な利用が、全体毒に犯されていく。

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