シュタイナーと折口の構えの類似性

おそらく、
シュタイナーは18歳のときに、
不思議な草薬師と出会い、
この世が通常とは異なってみえることを
体験し、
理系の大学を卒業してから、
ゲーテ文献の編集に従事し、
次第に『ファウスト』的な禁断の知の探索の領域が
あることに多大な関心をしめした。
そのファウスト的な底流において、
反キリストのニーチェにつながるものがあったと
推定する。
そして、当時は、親ニーチェ、反クスリトと
世間からは見られた。
そういう反クリスト的、
反世間常識的なものにおいて、
神智学協会とつながりができるも、
とある人物を担ぎ上げることに反対して、
分派を形成していく。
が、ナチスとマルクス主義にはさまれて、
東洋的なものを担ぎ上げる神智学協会とは
一線を画す意味で、キリストの秘儀というものを
彼の関心の中心に抱え込むようになった。
逆にいうと、キリスト秘儀を思想の核に
設定することで、旧神智学系の人たちは
離れていくことになる。
しかし、神智学協会と分離することで、
彼は西洋の歴史的基盤のサイキックリーディングという
大きな問題を抱えることになった。
いかに歴史は形成されたのか、と。
そして、いかなる価値を再興していくのか、と。
それに対して、
日本の折口の目的は、
神道学の再興・復活を目指しており、
アカデミックの中で異端の位置を占めつつ、
日本的なるものの核心に迫ろうとした。
で、どうも、この両者をみると、
サイキック的なリーディング体質という点で、
共通しており、
ともに、底流において、ニーチェ的な価値再興という
課題を抱えている、と。
これまでのああでした、こうでしたの歴史を
祖述しても始まらない、と。
古代即今、今即古代、
そして、
今即未来、未来即今、
というサイキック感覚でもって、
価値探索の旅人となった。
シュタイナーは歴史の進化を
天体宇宙レベルからとらえ、
折口は、民間伝承における迷信的情調の中に、
重要なものをつかもうとした。
結果はどうであれ、
そうした価値志向性の持続により、
後世の人たちにいろんな手がかりを残した。
こちらは、
痛みの調整を通じて、
痛みの発生起源の探索と、
依頼の背景リーディングという二つの課題に
遭遇していくことになった。
痛みの調整を必要とする人たちには、
何が切断され、何が不足しているのか、と。
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