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【『堀田善衞を読む 世界を知り抜くための羅針盤』】
堀田善衛については、
ほとんど知らないので、
『定家明月記私記』正続のうち、
正から入門していくことに。
この本の趣旨が、後鳥羽を通じて、
いかに、天皇が無責任であり、
ええ加減なシステムに乗っかって、
勝手なことをするか、そういうことを
定家との関係を通じて、暴露していくこと。
この点、GHQが、
どうして天皇システムを解体せずに、
温存してしまったのか。
密約がありはしなかったか。
三大無責任天皇として、
昭和天皇、後醍醐、後鳥羽、
この三人を主に、
適当、いい加減、でたらめ、無責任を
暴きまくる、と。
もっとも、明月記について堀田の評伝は
未見未読につき、そこまで暴いているのかは不明。
以下、ガイド本についてのamazonレビュー。
—————-
スカラベ
ベスト50レビュアー
5つ星のうち5.0 宮崎駿の羅針盤は堀田善衛の作品
2018年10月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
堀田善衛生誕100年。もうすっかり忘れていた。
というか今までほとんど読んだこともなかった。
私が思いだすのは、二つのこと。
ひとつは『ゴヤ』だけは読んだこと。これはゴヤが好きだったからだ。
ゴヤの評伝を読んだらたまたま著者が堀田善衛だったということ。
もう一つは佐伯泰英(時代小説の作家)のエッセーや講演のなかに堀田善衛と
その夫人れいのことが出てくること。当時佐伯は「写真家」兼「運転手」兼
「雑用係」としてスペインの堀田家に居候していた。
・ある夏の昼下がり、堀田夫人がレース編みをしながら「逗子のライオン」と
呼ばれた険しい眼差しで、じろりと上目遣いに私を睨んで、「佐伯、作家と
いうのはね、文庫を出してようやく一人前、文庫数冊あれば作家は生涯食うに
困らない」と「ぽつん」と呟かれたことがあります。・・(佐伯泰英)
堀田夫人は随分と恐い人だったんだなあという印象を受けた。堀田善衛は私生活
では夫人に「頭が上がらなかった」、「尻にひかれていた」ということか。
あるいは「全部まかせていた」ということか。この本のなかで美術史学者の
大高保二郎氏もこう書いている。
・れい夫人は、あの世代の方には珍しいくらい自分の意見をしっかりと
お持ちで、歯に衣着せぬと言いますか、ご自身の考えをはっきりと
おっしゃる人でした。(中略)作家を守るマネージャー、防波堤の役割を
引き受けられているようにも見えました。・・
ちょっと奥歯に物が挟まったような遠慮した言い方だが、堀田夫人の恐い印象は
高まる。写真が載っている。切れ長の瞳、うりざね顔の端正な顔。冷たい表情。
ちょっと横にそれてしまったが、この本は堀田善衛入門ともいうべき本である。
池澤夏樹、吉岡忍、鹿島茂、宮崎駿などいろんな人が「my堀田善衛」を開陳して
くれる。どの話もわかりやすくて、これは堀田善衛の本を読まないと損だという
気にさせられた。読みだすとはまりそうな予感がする。
なかでも池澤夏樹が面白かった。池澤のお父さんの福永武彦が『若き日の詩人
たちの肖像』にでてくることも知った。池澤夏樹はいま(2018年)日経新聞朝刊に
「ワカタケル」というユニークな小説を連載している。とても荒削りな小学生でも
読めるような文体だ。この本を読んでそれが『古事記』から来ているとわかった。
主人公が直情径行なのである。会えば殺すか、寝るか、奪うか。そしてセックスが
大好き、恋が大好き。判官びいき。しかも走り回っている自分を上からみて客観視
している。この客観視は堀田善衛の文学をお手本にしているのかもしれない。
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ゆきお
ベスト500レビュアー
5つ星のうち5.0 強靭な文学。堀田善衛の人と作品の魅力が十分に伝わってくる。
2018年11月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
芥川賞受賞作『広場の孤独』をはじめ、『方丈記私記』『若き日の詩人たちの肖像』『時間』『橋上幻想』など、まるで21世紀の混沌を予告するかのような「乱世に生きる強靭な文学作品」を遺した堀田善衛。
そうそうたるメンバー(みな1940年代生まれ)が堀田善衛の作品とその人を語りつくす。
・歴史を透視すること。繰り返し読み込むこと(p7,8)。
・池澤夏樹さんは『若き日の詩人たちの肖像』『方丈記私記』を題材に堀田文学を語る。かつてあった暗黒の時代、「最悪、ここへ戻る」(p25)可能性のある現代、何を頼りにして生きるか。それは個人の思想であり、世間の動きに一喜一憂しないこと(p33)。なるほど。
・国家から離れた時に自分はどこへ行き、何者になるのか(p49)。かつてベ平連に参加した吉岡忍さんの問いは、そのまま自問ともなる。『橋上幻想』の背景も見えてくる。
・異邦人の眼差し。それが鹿島茂さんと大高保二郎さんの文章から感じた重要な点のひとつだ。日本を、あるいは自分を客観的にみること。
・仕事の意味、あるは接し方を、「強靭な文学」(p161)堀田作品に裏打ちされた宮崎駿さんの言葉に見つけられたような気がする。
・世界を歩いて、見て、知る。歴史の重層性を知識のみならず体感として知る。その上で考える、か(p203)。
うすっぺらな人生を歩んでいるうちに、時間はどんどん過ぎてゆく。本書を読んで、密度の濃い生き方をしようと僕は心に決めた。
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stakaha5
5つ星のうち5.0 自伝的な長編小説『若き日の詩人たちの肖像』の現代性
2019年2月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書では「立憲主義」が崩壊した暗い昭和初期を描いた自伝的な長編小説『若き日の詩人たちの肖像』など堀田作品の魅力と意義がさまざまな視点から分かり易く記されている。
→https://twitter.com/stakaha5/status/1093318649853575168
この本の帯には「お前の映画は何に影響されたかと言われたら、堀田善衞とこたえるしかありません」という執筆者の一人・宮崎駿監督の言葉が載っている。その言葉は共著者たちの堀田善衛への思いをも代弁しているだろう。
むろん、様々な分野の第一線で活躍する創作者たちの視点で記されている堀田善衞の人柄や作品への評価は一様ではない。たとえば、「ベ平連」の活動で堀田善衞と出会っていたノンフィクション作家の吉岡忍氏は、朝鮮戦争が勃発する緊迫した時期を描いて芥川賞を受賞した堀田の『広場の孤独』や妻子を殺された中国人の知識人を主人公として南京虐殺を描いた『時間』、『インドで考えたこと』など堀田善衞とアジアとの関りを中心に記している。
一方、堀田善衞が大作『ゴヤ』を書く時期にスペインでその資料収集や調査などに立ち会っていた美術史学者の大髙保二郎氏は、ゴヤの「戦争の惨禍」との出会いの意味など、堀田のスペイン時代を実証的に語っている。
そして宮崎駿氏は戦乱期の日本や大災害についての考察が記された『方丈記私記』から受けた強い印象についても触れつつ、その映像化への思いも記している。
実は、その激しい揺れが観客席にまで伝わってくるような衝撃を受けた映画《風立ちぬ》における関東大震災の描写の後では、高台に停車した列車から脱出した二郎と菜穂子の眼をとおして観客は、大地震の直後に発生した火事が風に乗って瞬く間に広がり、東京が一面の火の海と化す光景を見ることになる。
しかも、菜穂子を実家に連れて行こうと歩き出した二郎の歩みとともに逃げ惑う民衆の姿がアニメ映画とは思えない克明さで描かれている。この映像を見た後では、宮崎監督が『方丈記私記』の描写を思い浮かべながらこのシーンを描いたのではないかと感じた。
私的なことになるが、大学に入ってからドストエフスキーの初期作品の重要性だけでなく、日露の近代化の比較というテーマを研究することの必要性を強く感じたのは、昭和初期の暗い時代を描いた堀田善衞の自伝的な長編小説『若き日の詩人たちの肖像』と出会ったことが大きな一因となっていた。
その意味でことに興味を持ったのが、作家の池澤夏樹氏とフランス文学者の鹿島茂氏がともにこの長編小説の面白さと重要性を指摘していたことであった。
たとえば、この長編小説に登場する「詩人たち」のモデルの一人である作家の福永武彦を父に持つ池澤夏樹氏は、この小説が「文字通りの自伝ではなく」、「時代相を明らかにするために登場人物をつくっただろう」とし指摘している。
そして、「書き方に工夫もあれば、フィクションと言うか、仕掛けもある」、この作品が「自分のものの考え方、思想を支えてくれる大きな柱となっています」と続けている。
フランス文学者の鹿島氏も、「自伝小説『若き日の詩人たちの肖像』を読むのが堀田善衞という文学者を理解する近道です」とし、この作品の題名がジェイムズ・ジョイスの『若い芸術家の肖像』からとられてはいるが、「それをちょっと変えて、『詩人たち』という複数形にしてある」ことに注意を促している。
そして、ここでは本来、接点のないはずの慶応仏文グループと「荒地」グループが描かれていることを指摘し、「自分と全く違うものを学ぶということは、比較が可能になるということです」と書き、「比較を進めることによって、逆に、自分とは何かが分かってくる。あるいは、自分たちと比較することによって、他者が分かってくる」と書いている。
そして、鹿島は「『若き日の詩人たちの肖像』を書いたことによって、あらためて、なぜ自分はフランス文学をあの時期に選んだのかということを考え」、それが「ヨーロッパ的なものを見据えてみよう」という思いにつながったのだろうと書いているがそれは確実だろう。
そして、この暗い時代を題材に自伝的な形で長編小説を描いたことが、「評伝文学の傑作」である『ゴヤ』や「最大の作品」である『ミシュレ 城館の人』にもつながったのだと思える。
さらに、池澤氏は『方丈記私記』や『定家明月記私抄』にも言及しているが、『若き日の詩人たちの肖像』の記述によれば、これらの作品の価値を見出したのが徴兵される間近の頃であることに留意するならば、この自伝的な長編小説の重要性が分かるだろう。
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淡舟
5つ星のうち5.0 本物のグローバルな視点を持つ作家、堀田善衛への最上の案内書
2020年7月5日に日本でレビュー済み
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司馬遼太郎、宮崎駿との鼎談、「時代の風音」で堀田善衛に興味を持ち、案内書を探していました。新書ながら宮崎駿、池澤夏樹、鹿島茂などの解説は堀田善衛の生涯と著作について深い読みを伝えてくれました。
日本の古典に深い造詣があり、終戦後上海で中華民国に雇われ、アジア・アフリカ作家連盟の仕事でアジアを始め世界を旅し、スペインに住んでゴヤの伝記を書き、遂にはモンテーニュの伝記を著した堀田善衛は本物のグローバルな視点を作家であった。
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尼言う座〜
5つ星のうち5.0 堀田善衛を身近に感じます
2019年1月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
堀田善衛の著作品といえば、少し古く感じる方もおられると思います。この本では多数の堀田作品のなかから、見識の高い方々が、それぞれに一冊を選び出し紹介しています。時代背景、作家の眼などいろいろな角度からの分析を通して、現代にも通じるこの作家の感性も汲み上げられていて、堀田善衛の世界を身近に感じることができます。
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Amazon Customer
5つ星のうち5.0 吉岡忍さんを知って
2019年3月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
宮崎駿さんも知っていたので、少し読めたらと思って読んでみました。堀田善衛さんを知らずに生きてきたのが恥ずかしいなと思いました。ちゃんと読み切るまで時間がかかるかと思いますが、読み切りたい本です
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Amazon カスタマー
5つ星のうち3.0 この強烈な引力はなんだ!
2020年7月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「方丈記私記」に強烈な印象を受けた者にとって、鹿島茂の立ち位置の違う評が面白かった。
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くまじ
ベスト50レビュアー
5つ星のうち5.0 「豪華」なファンブック
2018年10月23日に日本でレビュー済み
本書は高志の国文学館というところによって堀田善衛生後100年没後20年の特別展に併せて企画されたそうだ。本書の中身・性格は池澤夏樹や吉岡忍や宮崎駿がそれぞれに「自分と堀田善衛氏との関わり」や「堀田作品の見所」を述べるという、言ってみれば、ものすごく豪華なファンブックである。それゆえに「方丈記私記」や「定家明月記私抄」、「若き日の詩人たちの肖像」、「広場の孤独」、「海鳴りの底から」、「時間」、「路上の人」、「上海にて」、「インドで考えたこと」、「ミシェル城館の人」という主だった作品の見所が繰り返し、あるいは角度を変えて述べられる。読んでいると、既読のものは再読したくなるし、未読のものは読んでみようかという気になる。全体に読みやすくてわかりやすい。
加えて、池澤夏樹氏による「『若き日の詩人たちの肖像』の人々」が面白い。当該作品の登場人物のモデルが誰かをここまで列挙してあるものを筆者は初めて見た。これだけでも本書は手に入れる価値がある。筆者は上記作品群では「方丈記私記」を最初に読んで衝撃を受けた。「海鳴りの底から」は買って中断していたけど、また探し出して読もうかと思った。
ところで、ここで無理を承知で言えば、ここまで「ほめ言葉」を読むと、なんとなく「誉め殺し」という言葉も連想してしまい今度は堀田氏を批判的するものを読んで見たくなる。
もちろん読むからにはつまらないものでは仕方がないので、例えばスタジオジブリ的には宮崎駿氏が堀田善衛氏を持ち出すと高畑勲氏が加藤周一氏を引っ張ってくるという図式があったところで、加藤周一氏(前述の表ではドクトル)による堀田善衛氏に対する批判的な文章とか、その加藤周一氏を「あのぐらいでも…」と評した大西巨人氏などもどこかで堀田善衛氏にも言及していそうだけど。
池澤氏の種明かしに触発されてこんなことまで思い浮かんで楽しく読めた。
ダ=ヴィーン∀!!
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